神道

日本の神話 古事記の概要

2020年8月19日

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市原 伝

長崎の美食ブロガー&ライター。 食レポ多めにブログ運営しております! 有名店に、まだ知らない美味しいお店に、テイクアウトに紹介していきます! たまに神道ネタ、映画や漫画、本のレビュー記事も書きますよ。 Twitter、Instagramもやっていますので是非フォローお願いします!

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御朱印ブームと言われて久しい昨今ではありますが、御朱印ブームと相まって神社を訪れる人も増えているようです。
神社や神道をもっと深く知りたいと思う人も多いようですので、ベースとなるべきことも色々と紹介していきます。
今後の予定として、「古事記」や「神道の歴史」、「日本の神様について」、「神社について」、「祝詞について」等々も書いていきたいと思います。
今回は「古事記」について、その成り立ちなど概要について記事にしたいと思います。

古事記の成り立ち

古事記について下記のような成り立ちになっています。

巻数 全3巻(上・中・下)
範囲 天地初発から推古天皇(飛鳥時代)まで
指示 天武天皇(一時中断)、元明天皇(再開及び完成)
編集 稗田阿礼(ひえだのあれ)+太安万侶(おおのやすまろ)
完成 和銅5年(西暦:712年)元明天皇時
表記 和文(変体漢文)

巻数及び範囲について

上・中・下の全三巻で構成されています。
範囲としては神代と呼ばれる神話の「天地初発」から人代と呼ばれる「推古天皇」となります。
上巻:序文、天地初発~日向三代を経て神倭伊波礼毘古命まで
中巻:神武天皇(初代)~応神天皇(第15代天皇=八幡大神)
下巻:仁徳天皇(第16代天皇)~推古天皇(第33代天皇)
です。

下巻から国の模範的な天皇として天皇のイメージが変わってきます。
なぜ推古天皇のところで終わるかというと「ここで中国から独立している」ということを表しているからです。

当時の日本(倭国)は唐とは戦争関係にありました。
天武天皇の前に朝鮮半島にある新羅と唐が手を組みます。
そして同じ朝鮮半島にある任那と百済を攻めてきます。
百済が日本に助けを求めることから白村江の戦いが起こります。
しかしこの戦いに敗れたことで日本国内の整備が望まれ権力集中が進みました。
その後壬申の乱に勝利した天武天皇が律令制度の編纂を命じ(のちの大宝律令)、天皇の神格化に着手するために古事記の編纂を命じました。

指示及び編集について

指示を出した天武天皇(第40代天皇)当時の日本では中国語を話す人が多かったそうです。
それではいけないと思った天武天皇が和文(=大和詞(やまとことば))をもってつくることにしました。

天武天皇が日本に数多い口伝えがあったところ、舎人(とねり)である稗田阿礼(語り部)に覚えさせました。
稗田阿礼は一度覚えたことは絶対忘れない人だったそうでうってつけの人選だったそうです。
今でいうところのサヴァン症候群だとも考えられています。

舎人…皇族や貴族に仕えて従事していた者。
古事記の意義としては
邦家之経緯…日本の成り立ち
王化之鴻基焉…皇室のいわれ

完成について

天武天皇の時には完成せずに第43代天皇元明天皇のときに完成します。
元明天皇が命じて太安万侶が書物として完成させました。712年(和銅5年)です。
2年前の710年には都は藤原京から平城京に遷都しています。
また元明天皇は地方の文化風土や地勢を記録した「風土記」の編纂も指示しております。

表記について

古事記が書かれた当時は漢字のみで平仮名がありませんでした。大和詞を漢字の発音を使って書いておりました。
あ→安
い→以
う→宇
そのため当時から読める人がほとんどおらずに広がりをみせずにお蔵入りしました。
解読したのが江戸時代の四大国学者の一人「本居宣長」です。
※今後、どこかで四大国学者についてもブログを書きたいと思います。

日本書紀との違い

古事記は同時期に作成された「日本書紀」とよく比べられます。
古事記と日本書紀を指して「記紀」と呼んだりします。
同時期と書きましたが、指示したのはどちらも天武天皇です。
完成は古事記712年(和銅5年)、日本書紀が720年(養老4年)です。
古事記は日本人向けの物語、日本書紀は国外向けの日本の歴史書という位置づけになります。

また大きな違いが伊耶那美命(イザナミノミコト)が死ぬのは古事記のみであります。
つまり黄泉の国に行くのも伊耶那岐命(イザナギノミコト)が禊を行うのも古事記のみとなります。
お祓い時の修祓のときに読まれる「祓詞」は古事記がもとになっています。

最後に

日本最古の歴史書であり日本の古代史を語るうえでは外せないのが古事記であります。
また日本における神話や古代史だけではなく日本中の神社で祀られている多くの神様も出てきます。
今は色々と読みやすい書籍も出ているので少しでも興味があれば読んでみてもいいかもしれません。
このブログでも今後主に上巻について触れたいと思っております。

 

 

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