以前、古事記についての概要を記載いたしました。
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日本の神話 古事記の概要
御朱印ブームと言われて久しい昨今ではありますが、御朱印ブームと相まって神社を訪れる人も増えているようです。 神社や神道をもっと深く知りたいと思う人も多いようですので、ベースとなるべきことも色々と紹介し ...
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今後、長くなりますが数回にわけて古事記上巻について記載したいと思います。
今の日本につながる多くのことが書いてある「古事記上巻」です。
興味を持たれた方はぜひ一度読んでいただきたいと思います。
原文は難しいですが簡単に読み物としてもありますし漫画にもなっています。
なお、原文を読みたい方は下記の本がおすすめです。
読み下し文に脚注を施したもの、原文があり古文・漢文が得意ではない方も頑張れば読み進めれると思います。
普段漫画やライトノベルしか読まない方は苦戦するかもしれません。
古事記は上巻の最初に「序文」として古事記が作られた経緯などが書かれております。
序文につきましては
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日本の神話 古事記の概要
御朱印ブームと言われて久しい昨今ではありますが、御朱印ブームと相まって神社を訪れる人も増えているようです。 神社や神道をもっと深く知りたいと思う人も多いようですので、ベースとなるべきことも色々と紹介し ...
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にも似たようなことを書いていますので今回は省きます。
物語が始まる「天地初発」と呼ばれるところから触れていきたいと思います。
天地初発
まず、天地初発
ここでは神様がまず三柱出てきます。(神様は「柱」と数えます)
造化三神(ぞうかさんじん)
- 天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)
- 高御産巣日神(たかみむすひのかみ)
- 神産巣日神(かむ(ん)むすひのかみ)
そのあとに二柱の神様が出てきます。
- 宇摩志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)
- 天之常立神(あめのとこたちのかみ)
これら五柱の神は全て獨神(ひとりがみ…男女対偶の神に対して単独の神の意)で別天神(ことあまつかみ)と呼ばれます。
次に
- 國之常立神(くにのとこたちのかみ)
- 豊雲野神(とよくもののかみ)
この二柱も獨神です。
そのあとに男女対偶(1対1)の神様が五組出てきます。
最後の五組目の神様が
- 伊邪那岐神(いざなきのかみ)
- 伊邪那美神(いざなみのかみ)
です。
※「岐」は「き」が正解で「ぎ」は間違いです。(「ぎ」は「路」の意味になる)
國之常立神、豊雲野神、男女対偶五組の合わせて神代七代(かみよななよ)といいます。
天地初発を読み砕く
なぜ、最初を「天地初発」と呼ぶかというと、古事記の始まりが
「天地(あめつち)初めて発(ひら)けし時、高天の原に成れる神の名は、天之御中主神・・・」
と始まることから「天地初発」と呼びます。
この世は天と地が分離した状態から始まり、そこから神様が産まれたと読めます。
なお、天=高天原(たかまのはら)となります。
この天之御中主神は天の中心の主なる神という意味の名が示す通りこの世の中心を定めた神です。
一説では一神教でいうところのGOD(ゴッド)にあたるの神様がこの「天之御中主神」とも言われております。
しかし、古事記において以降出てこない神様でもあります。
つづいて高御産巣日神と神産巣日神の二柱があらわれます。
産巣日(むすひ)=産(む)す霊(ひ)⇒産霊(むすひ)と同義であります。
むす=育つ、生えるという意味から生命活動そのものと考えられます。
宇摩志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)の阿斯=「葦」、訶備=芽のことであり生命活動のシンボルとなっております。
なお人間が住む地上の世界を「葦原の中つ国」と呼びます。
続いて天之常立神と国之常立神があらわれますが「常立(トコタチ)」とは「床に立つ」イメージでしっかりと立っていることを表します。
「しっかりと立つ=永遠に続く」という意味です。
産巣日神→阿斯訶備→常立神と続くということは「生命活動が永遠に続くことを願っている」ことを表します。
そして男女対偶五組の神々が産まれたことで
「この世のはじまりにあたって、根源に生命活動があり、この世は生命の誕生とともにはじまった」
ということを意味しています。
なぜ神様は「柱」で数えるの?
それは神籬(ひもろぎ)に由来します。
神籬とは神道において神社や神棚の前以外で神事を行うときに用いる神様が下りてくる常緑樹(榊など)の依り代のことです。
つまりその樹木を柱と見立てるために神様を「柱」で数えます。
この先の展開
- 神婚
- 国生み・神生み
- 黄泉国
- 禊
- 三貴子
- 誓約(うけい)
- 天の岩戸
- 八岐大蛇退治
- 稲羽の素兎
- 大国主神の国造り
- 葦原の中つ国の平定
- 大国主神の国譲り
- 天孫降臨
と続いていきます。簡単な流れとともにそのストーリーが意味することなども説明していきたいと思います。